不動産投資をやっている人の中にはいつか会社員をリタイヤしたいと考えている人も多いのではないだろうか。
では、いつが会社員の辞め時なのか?
今回はいくつかのパターンを考えてみたい。
巷で聞く話
最低ライン(不動産CF:20~30万/月)
辞める基準で時々聞くのはこの水準だ。
ただこの水準で実際にリタイヤした例はあまり知らない。
どちらかというと不動産これからやってみたい!という人が掲げている目標なイメージ。
個人的にはこの基準は全くお勧めしない。
理由①
想定で20~30万/月のCFがあったとしても実際には固都税・修繕費・管理費など加味すると手元に残るのは、その80%くらいだ。(物件、管理方法による)
そうなった時に、残ったお金では生活するのに手一杯で次物件を買うのは難しくなる。
不動産は徐々に劣化していくので、いつまでも同じ物件に頼ることはできない。
理由②
そもそも目標がCFだけというのは危険だ。
例えば、CFを増やすことだけを目標にするのであれば、中古大型案件を長期間の融資引っ張ればクリアできる。(そもそも融資引けるか問題はあるが)
しかし、長期間の融資を引くということは、支払いを先延ばしにしているというだけで、実際の利益が増えているわけではない。
不動産での最終的な金銭の残り具合は、純資産で確認すべきだ。
純資産は会計上、本当に手元に残っている資産だからだ。
なお、バランスシートは簿価上のバランスシートと、実態のバランスシートが存在するが、実態のバランスシートの純資産で確認すべきだ。
※実態のバランスシートとは、保有資産等を全て現在の実際の相場の金額に直したバランスシートになる。
CF1000万/年
これもよく聞く話だし、僕も昔はここを目標にしていた。
ただ、先程の理由②から全くお勧めはできない。
自分の基準
僕は現状の会社員生活にそれほど不満はないため、高めのハードルを設定している。
以下の2つのどちらかが達成できたタイミングなら辞めてもいいと考えている。
①純資産2億円
②不動産業としてやっていける専門性がある
純資産2億円
銀行は自己資本比率という水準を大事にしており、要は総資産に対する純資産の割合がどれだけあるかという観点だ。
自己資本比率はざっくり20%以上が(銀行目線で)適正水準と言われている。
つまり、純資産が2億あれば、10億までの不動産が保有できる。
このレベルの大型案件が扱える水準に達したら専業でも十分にやっていけると考えている。
不動産業として十分にやっていける専門性
純資産2億は相当ハードルが高い。
となれば別の手段としては、不動産業として戦っていける力をつけることだ。
例えば、仕入れ力が有り、買った瞬間に数百万円の含み益があるような物件を手に入れられるのであれば、即座に辞めても困らないだろう。
他にも、他人から見たらしょぼい物件を自分ならお宝に変えられ、それで数百万円の利益を出せる場合も同様だ。
まとめ
どのタイミングでやめるかは人によって大きくことなるが、目先のCFだけで判断してやめるのは危険だ。
会社員生活に不満がなければなるべく長く続けたほうがいいし、不満がある場合でもまずはそちらを改善する努力をした方がいい。
本当にどうしようもないのであれば、専門性を身に着けて不動産業として戦う必要がある。そちらはそちらで、大変な生活だと思うが。。
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